能動ドットコム > 週刊 「村」2008
27 海野宿
海野格子、本うだつ、袖うだつ、出桁造り、気抜き、真壁造りなど見事に調和した宿場町
白鳥神社 用水路 白鳥神社の屋根 白鳥神社の灯篭と秋の青空 東側入口から海野宿
「海野宿」は、しなの鉄道 大屋駅と田中駅のほぼ中央、北国街道に残る宿場町です。国の重要伝統的建造物群保存地区にも指定されている約650mの古い町並み。海野氏の氏神であった白鳥神社には樹齢700年を超えるケヤキの巨木が並び、歴史を感じます。そして、そのまま飲めるんじゃないかと思うほどきれいな用水路(堰:せき)が街道を流れます。
袖うだつ 袖うだつ 袖うだつ 本うだつ
「うだつが上がらない」などと良く言いますが、当初、卯建(うだつ=うだち)は防火のために作られましたが、格式や装飾としても作られたようです。左3枚の「袖うだつ」は明治以降に作られたもの。一番右の「本うだつ」は江戸時代のもの。
2階の出格子に見られる「海野格子」は江戸時代のもので、長短2本づつ交互に組み込まれ、海野宿特有の美しさのひとつになっています。一番右は無理をお願いして築200年の2階に上がらせていただいて撮りました。(一般には室内から海野格子を撮ることはできません)
気抜き 気抜き 気抜き 中央に資料館
大屋根の上にある子屋根は「気抜き」、「気抜きの櫓」と呼ばれています。明治になると、宿場の町から養蚕の町に変わり、客室が蚕室として使われるようになり、煙の換気のために造られました。右から2番目は福嶋屋さん。築100年の座敷で食べる蕎麦が美味しい。
瓦 瓦 瓦 ゆがんだ窓
海野格子、卯建、気抜きなどが海野宿の景観を織りなすだけではなく、瓦などにも細かい装飾が施してあり、ゆがんだ窓ガラス(大好き!)や古い看板を探して歩くのも面白い。
看板 細かい装飾 看板 NIL
看板 袖うだつ 出桁造り 大戸(くぐり戸) 真壁造り
海野格子と気抜き 本うだつ 工事中 真壁 工事中 上中央は「出桁造り」2階が1尺ほどせり出した造り(資料館)、その右は「大戸(潜り戸)」、柱が外から見える「真壁造り」など飽きることがありません。修繕も計画的に行っているようで、いつまでもこの景観を残していただきたいと勝手なことを書かせてもらいます。
※資料館の前の石碑には一茶の句
夕過の臼の谺(こだま)の寒哉
撮影会資料1 撮影会資料2 抜けるような青空の下、3時間目一杯楽しみました。この日は丁度台風が日本を縦断している最中。前夜に横浜を出発する時はどしゃ降りでした。この日も関東は大雨、なんでこんなに天気がイイの?と聞きたくなるような好天に恵まれ、やっぱり「オイラは晴れ男だ!」と再確認しました。
今度は「雪の海野宿撮影会」にしよう。

撮影会ご参加の皆様:
左の2枚は現場で説明したとおり、単なる資料です。
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