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CHa-Ki 的思考回路
2008年9月28日:「北」という漢字が書けない・・・
学生時代は「情報処理」とやら言う授業があり、コンピューター棟(当時はパーソナルでも無く、ルームでもなく、一つの建物でした)で穴のあいた紙テープやパンチカードを抱えてせっせと通ったものです。

ちなみに一番嫌いな教科でした・・・

社会人になってからはどうしても必要に迫られてポケコンからハンドヘルドコンピュータ(Epson HC-40:今で言うノートパソコン)に切り替えましたが、当時の記憶媒体はマイクロカセットテープ。
音楽などを記録するテープをそのまま記憶媒体として使っていました。

もちろん、FDDやHDDのようにランダムアクセスできないから、やっと作ったプログラムの1文字でも書き換えるには全て記録(録音?)しなおさなければならず大変な労力と時間が必要でした。

それでも手で計算していたら数時間かかるものがわずか数分。
「やり終わり!」の仕事だったので残る数時間は「遊び!」に徹しました。
 
その頃は電卓に毛が生えたようなモノクロ液晶モニター。
当然FEP(下に用語解説)など無いので漢字などすいすい打てるはずも無く、コードで漢字を作っていました。

このタイトルの「北」なら「4B4C」と打ち込むと「北」と表示してくれました。
2242ならひらがなの「あ」。
そう、ひらがなさえも打てなかったのが当時のパソコンでした。

ちなみに、この0〜Fまでの4文字が2バイト(1バイト=256なので、256X256=65536種類の漢字などが表示できることになります。参考資料)。

そんなおバカな状況を一掃してくれたのがFEPを積んだパソコン(最初に買ったのはシャープのX68000。当時カラーマックを凌ぐ高性能を持った名機で、予約で買ってしまいました・・・)とワープロでした。

以来、文字を書かなく、いや、書けなくなったのは言うまでもありません。
 
先日、北○さんという方からメールが入りました。
北という字のつく方からメールをいただくのが始めてというわけでもないのですが、妙に北の字が気になりました。
私は長年、北は左のように縦線が突き出ないものだと何の疑いも持たずに生きてきましたが、パソコンで打ち込むと、なっ、なんと、右の北になります。

下の跳ねは突き出ないし、縦線が下まで延びてます・・・
ヤバイ、またやっちまったか・・・
小学校2年生で習う「北」という漢字まで書けなくなってしまった・・・
 
この左右の「北」は紛れも無く違う漢字だと考えるのは私だけでしょうか?
小学校では
跳ねる、
伸ばす、
止める
など細かく漢字の書き方を指導しています。

どちらかが本物でどちらかはニセモノ?

以前、テレビのニュースも安易に信用してはいけないと書きましたが、パソコンのフォントもアヤシイものですね。

ただ、右はMS明朝、左は≪教科書体≫というところが救いかもしれません。

正確に伝えなければならないビデオ制作において、こうも間違いがはびこると少々やっかいなことになります。
紙媒体もアヤシイ昨今、何を信じれば良いのやら・・・

全国の役場に協力してもらって、どっちの北を使った名前が多いか多数決勝負ってぇのはいかが?
 
用語解説:
FEP(Front End Prosessor):フロントエンドプロセッサー。もともとパソコンというのは0と1、即ちオン/オフだけで動いています。ということはデータとしては0と1の並び。これでは解りにくいので、0〜Fという16文字を使って表現します。数字は0〜9、アルファベットは24個なので8ビット(1バイト=256種類)で事足りるのですが、日本語は何万もの漢字ひらがなカタカナと表示だけでも大変。2バイト(65536種類)文字と言われるのもこの数によるもの。この辺を上手く操作するのがFEP。代表的なものにIMEやATOKなど。初期のWindowsXPでは名前に日本語を使うとアップデートできないなどの多くの問題が発生したのも2バイト文字の日本語名前でインストールしてしまったことが原因でした・・・。あっ、また刺されるようなことを書いてしまった・・・さらに、夜道を歩けなくなる・・・
尚、小学校2年生の教科書によると、左の北が正解。この情報は、丁度小学2年生のお子様のいらっしゃる古石場文化センターのビデオ制作講座にご参加されているMさんにお願いして確認していただきました。この場をお借りしてお礼申し上げます。
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