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三原色〜カラーバー〜波形・ベクター

光の三原色(RGB)→カラーバー                              2000年更新
Fig-1
絵の具の3原色はCy(シアン)、Mg(マゼンタ)、Yl(イエロー)でこの3色から様々な色を作り出すことができます(減法混色)。
テレビの場合は3つの光を使っています、R(赤)、G(緑)、B(青)の3色を光の3原色といい、テレビに近づいてみるとRGB3色が様々に光っていることが確認できます。
減法混色では3原色を混ぜると黒になるが、光の3原色を混ぜると白になります(加法混色:Fig-1)。
3原色を混ぜ合わせるとできる7色を使って放送機器の調整などに使えるようにしたものがカラーバー。
大きく分けて、次の3種類がある。
  1. フルフィールドカラーバー(Fig-2)
  2. EIAカラーバー
  3. SMPTEカラーバー(Fig-5)
日本の放送局・プロダクションは主に3のSMPTEカラーバーを用いる。


Fig-2
フルフィールドカラーバー


波形モニターとベクトルスコープ

Fig-3

Fig-4
カラーバー測定のポイント
SMPTEカラーバー


Fig-5
一般的なSMPTE75%カラーバー・setup0%(注1)を波形モニターにより観測する場合のポイントを記します。
  1. CBの最も左が75%IREの白。
  2. -I,+Qに囲まれた白は100%IRE
  3. バースト信号は、上が+20、下が-20IRE
  4. シンク(水平同期信号)は、-40IRE
  5. 赤の下黒が3種類表示されており、これは左から-4%、0%、+4%IRE。
  6. レベルは100%を超えない。下方限界は、シンクレベル(-40)。通常は、バーストレベル(-20)より下がらないようにする(CBの青の下端は、-25%)。
これらを注意して監視することによりほとんどのレベル的な問題は回避できます。色(クロマ・フェーズ)に関してはベクトルスコープを用います。上図参照。
  1. バースト、I、Q(上図ではIQは省略している)が規定線上の既定値。
  2. 各点は、面積を持たない。また、各点を結ぶ線は直線が理想。
  3. 各色が”田”印の中に入っている。(民生フォーマットでは”田”の外側の□の中)
(注1)セットアップは0%が標準。古いジェネレーターなどで7.5%のセットアップがついているものもあるが特に問題はない。100%カラーバーは、一部のアライメントテープ(VTR調整用基準テープ)に残っていますが、一般には75%が標準です。
色信号・I・Q・R-Y・B-Yなどは
テレビ信号基礎参照。
※SMPTE:Society of Motion Picture and Television Engineers アメリカ映画テレビ技術者協会
※EIA:Electronic Industries Association アメリカ電子機械工業会
※IRE:Institute for Radio Engineers 米放送技術者協会。-40〜100IRE=1Vp-p であるが、電圧表示ではなく、黒レベルを0%白レベルを100%として表示したものです。

※ホワイトバランスのチェック(参考)
  1. 波形モニターでは横方向の線が細いほど無彩色に近い。
  2. ベクターでは中央の点に収束しているほど無彩色に近い。撮影現場ではこれによりWBがとれているか確認(MAG:拡大表示)できます。


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