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電子シャッター             2000年更新
写真・映画・テレビの違いを知って、電子シャッターがいかに間違った使われ方をしているかを検証。

スチールカメラ
シャッターを切った任意の瞬間から任意の時間を切り取る
*******1回で完結*******


35mmフィルム(映画)

*******可変速*******
キー局のCMのほとんどがフィルムで制作されている理由がここにある。
テレビ(ビデオ)と同じく連続性という特徴を持っているが、
  1. 収録時にフィルムスピードを変えて収録し
  2. 再生時に24コマ(定速)に変える    .
ことによりビデオでは決して出せないスムースな変速再生を可能にしている。


テレビ:NTSC(ビデオ)
1/60秒の連続したシャッターを切っているのと同じ
*******一定の連続性*******

従って、1/500電子シャッターを入れて撮影すると、1/60秒のフィールドのうち実際に取込まれている映像は黄色い部分の1/500秒のみ、言いかえれば1/60-1/500秒(図の青い部分)は収録されない、捨てられている映像になる。
写真・映画・ビデオそれぞれの特徴を知らないでシャッターという言葉だけで判断してしまい、高速シャッターにすると手ブレが防止できるなどとまことしやかに語られる御仁も多いのには驚く。
電子シャッターを使うことにより、「パラパラマンガ」のようなギクシャクとした画になってとても見苦しくなり、スピード感のない映像となる。
このことは、飛んでいるのにローターの回っていないヘリコプター、タイヤの回転していないF1レース、流れの止まった滝など枚挙にいとまが無い。
ところで、民生カメラでスポーツモードにすると自動的にシャッターが入る機種があるが、マチガイにもほどがある。
実は、ビデオにもハイスピードカメラが実在するが、一般的ではないので割愛する。

しかしながら、
東日本の蛍光灯の下での撮影では電子シャッターを使わなければならない。

 

蛍光灯と電子シャッター
右の写真は東日本の蛍光灯に光センサーを取り付けて、実際にオシロスコープで蛍光灯の光エネルギーを計測したもの。
  • 横方向の縦線1本=2ms
  • 一山:10ms=10/1000=0.01sec
このことから蛍光灯は1秒間(50Hz)に100回点滅していることになる。
ちなみに山の左のパルス状の光はスチール写真でグリーンかぶりの原因になる蛍光灯独自のパルス光。


蛍光灯の光のエネルギー(上記写真)を模式的に。
蛍光灯フリッカー除去の原理
ビデオの60Hzは不変です。もちろん東日本の電源周波数も50Hzで不変です。
下図グレーの長方形がビデオの映像取込み期間。山は蛍光灯の光エネルギーです。
ビデオは、1/60秒で一つの画を取込むので、そのまま東日本の蛍光灯下で撮影すると、一つの画の中の光エネルギー(山の面積)で考えると、2山弱(黄色の山)〜1山チョット(青い山)〜2山弱(黄色の山)・・・と繰り返されるため、フリッカー(チラツキ)が生じます。
そこで、1/100電子シャッターを使うと、緑の山の面積となり、隣り合う山の面積が合致します。これでフリッカーが除去できます。

数字だけで考えると、50Hzだからその倍数の1/100秒電子シャッターにすればフリッカーが消えると勘違いされることも多いのですが、その理論なら1/500電子シャッターでもフリッカーは消えるはずですが、実はフリッカーが増えます。これは、ご自身で山を書いて研究してみてください。
結 論
  1. 東日本の蛍光灯下での撮影には1/100電子シャッターを使用して、フリッカーを除去する。
  2. 学術研究材料など特殊な状況(ゴルフのスイングを止めてみたい)以外では電子シャッターを使わないのが原則。このような場合、ビデオを使うこと自体間違っており、フィルム・写真を使うことが最良の策。
  3. 電子シャッターを入れると1段階で約1/2に光量が減るため、光量が多すぎる場合、自動的に電子シャッターが入ってしまう機種ではNDフィルターを使って光量を調節する。
  4. 全く動かない映像では電子シャッターを入れても入れなくてもさほど変化は無い。
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