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2019年1月18日:差別と偏見の時代 (大峯山 女人禁制と差別の誤認) | ||||||
役行者(えんのぎょうじゃ=小角=おづぬ)が母を守るために女人禁制とした大峯山塊。 女性を守るための女人結界とは意味合いが違う、気になるニュースをコピペします。 |
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700年の歴史がある日本の伝統芸能、能狂言。 この狂言の中に山伏が登場するものがあります。 風刺(人間国宝の山本東次郎氏の弁によれば「愚かしい心理劇」)であるために、狂言に登場する山伏は全員が同じ、象徴的な名乗りをします。 「出身は出羽の羽黒山。葛城山・大峯山で修行して下山した駆け出しの山伏だ!」 と。 この葛城大峯というのは、奈良県に現存する山で、ここが山岳修行発祥の地すなわち、修験道の原点。 先の山伏はろくに修行してもいないのに、いかにも的に大峯で修行してきたところである!と大仰に言います。 ついでに数珠を鳴らしながら「飛ぶ鳥をも祈り落とす・・・」 すなわち、口だけ、出まかせ、虚栄です。 狂言は「我が身に置き換えて」というのが原点です。 愚かしさは誰でも持っているもの、山伏を笑いながらも自分を見つめ直そう! と自分に言い聞かせるべきですが、なかなか上手くいかないのが人間というもののようで。 |
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小角には白専女(しらとうめ)という母がいます。 子を案ずる母は時代に関係ありません。 白専女はわが子が心配で小角を訪ね、死をもいとわない覚悟で大峯山のふもと洞川(どろがわ)までたどり着きます。 大峯は修験道に使う険しい深い山(標高1719m)、登山口の集落である洞川から往復20kmです。 その洞川でさえ、奈良盆地からいくつもの険しい山々を超えてこなければなりません。 交通網の発達した現代でさえ、ふもとの下市口から洞川まで車で1時間以上かかります。 「これ以上母を危険な目に合わせられない」 母を思う子の気持ちも時代に関係ありません。 そこで小角は一計を案じ、大峯山塊一帯を「女人結界」として、洞川に母公堂(ははこどう)を建て、弟子の後鬼(ごき=前鬼の妻)とともに白専女を住まわせ、自分も時々顔を見せて母を安心させるようにしました。 これが大峯女人結界として、1300年間続いています。 ※現在、女人結界は母公堂よりさらに数キロ先の大峯大橋です(上写真)。 ※国土地理院では大峰山ですが、歴史的仮名遣いとして大峯を使っています。 |
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