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CHa-Ki 的思考回路
2006年12月29日:イキな技
技は見せてはいけない。
できあがるまでは技は不可欠であるが、できあがった時点でその技は消えていかなければならない。
それが「粋」だということ。
 
いい話だと思います。

今日、年賀状を書いてたんですが、技ゼロの筆字はひどいもんです。
思いっきり自己嫌悪に陥ります。
なんたって年に2回しか筆を持たないんだからさもあらん。

ピアノも同じ、技のわの字も無いのに、消えるも消えないもありゃしません。
何というか、素人の浅はかさというか、バカ丸出しというか、誰かに聞いてもらいたいという衝動に駆られることがあります。

毎日毎日ヘッドホンで聞いている自分の演奏が果たして他人にはどのように聞こえているのだろう?
ケナシでも冷やかしでもいいから、チョット聞いてよ!
と言いたくなります。
素人恐るべし。
 
復活してから撮影会シリーズに没頭してました。
能動映像学舎も教室の講義だけではダメなので、実際に撮影会で実地訓練をメインにしています。

「聞いたことは忘れる、教えられたことは覚えていることもある、しかし、身をもって経験したことは忘れない」
という教育の大原則に従ってみました。

効果は抜群だと考えています。
最大の効果は「皆のわからないことが見える」、何が苦手なのかということが見えてくることです。

先日、(財)横浜市芸術文化振興財団主催、初心者のデジカメ講座があり、撮影実習で大桟橋へ行きました。
撮影の重要ポイントを7項目くらいに絞って話をしていきたいと思っていたのですが、第一項目を話したとたん、蜘蛛の子散らすようにいなくなってしまい、あとの話は消えていきました。
 
第一項目はシャッターを切る前の「視点」という話です。

この話を聞いた受講者は皆、写真の極意をつかんだ如くに自分の世界に入ってしまいました。
それはそれで否定はしません、千載一遇のチャンスを逃したな、と思うだけです。

技術の習得というのは、自分を無にすることから始めますが、実はそれが一番難しいことなんだって思うようになってきました。

門前の小僧よろしく、毎日毎日お経を聞かされるならともかく、技術を伝えますって言ってるのに聞かないのはもったいない話だと思います。

何年か前、あるクラブの撮影旅行に招待されたことがありましたが、その会員の中の一人が撮影しないでず〜っと私の背後霊のようについて回っていました。
技を習得するというのは大変なことです。

さらにそれを超越して、消せるようになればすんごいことなんでしょう。
私も来年もまた、消せるような技の習得に励みます。
 
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