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2008年6月22日:子供の「無駄な動き」 |
この辺りは子供が多いことで知られています。 通学時間や夕方はピーチクパーチク楽しそうです。 子供を見ていると楽しさが伝わってくると同時に子供の「無駄な動き」にクスッと笑ってしまうことがありませんか? 子供たちの後ろを歩いていると、 「何のためにそんなことしてるの?」 と思わざるを得ないことが良くあります。 というより最小限の労力で(すなわち真っ直ぐに)道を歩こうとしている子供はほとんど見たことがありません。 |
妹の子供(ヤロウ2匹。一匹は小学生、一匹は保育園)を見ていると、どう見ても兄のほうが無駄な動きが多い。 弟は兄に追いつこうとするからか、あまり無駄な動きはしないように思えます。 多分小学生くらいが一番無駄の多い年頃なのかもしれませんね。 おそらく「通学」さえも遊びにしてしまうところが小学生たるゆえんかも知れません。 自分の子供時代を思い出しても「パイナツプル」「チヨコレイト」「グリコ」と叫びながら帰宅していました。 まだ未舗装道路もたくさんあったので、石ころ蹴りながらなんてのも。 自分の蹴った石がどこへ転がろうと見つけ出して蹴っていきます。 石ころなんだからどれでもイイ、別の石を蹴れば、ってわけにはいきません。 |
先日、小学生が校舎の屋上にある明かり取りの天窓から落ちて亡くなりました。 屋上の授業が終わり教室に戻る時に事故が起こったようです。 子供の動きを考えればドーム型の天窓は条件反射としてどうしても登っていかなければならない場所です。 だから安全対策を・・・ということは私の専門外、ここではその事件のNHKニュースの原稿について考えてみましょう。 NHKでは 『・・・男子生徒が屋上の明かり取りのための天窓を突き破って転落・・・』 と言っています。 |
さて、上欄太字の部分に着目しましょう。 ここでは2種類の原稿を見てみます。 1.天窓を突き破って転落 2.天窓から転落 状況的には確かに「突き破って転落」したわけですが、状況説明だけではなく、ここには亡くなった生徒の意思があります。 すなわち、「自ら天窓に登り、ふざけているうちに(もしくは歩いているうちに)天窓を突き破って転落した」ということがわかります。 決して「あやまって転落」ではないということがポイントです。 次に「天窓から転落」の場合は[あやまって転落]も[突き破って転落]も有り得ます。 どちらとも取れますので前後の解説が必要になります。 さらに大変難しい解釈になってきますが、 1.校舎の設計会社、学校、引率教員を擁護する立場 2.逆に責任問題を強調する立場 3.中立的立場 も問題になってきます。 ここでは結論にまでは踏み込みませんが、[突き破って転落]は1寄り、[天窓から転落]は2または3寄りと取られても弁解できないでしょう。 さらには亡くなった生徒のことを思えば、まずは、中立的に「から転落」を使っておき、天窓が破れて転落とし、その解説として責任問題等に展開させるのが中立的報道の立場でしょう。 大きな問題では無いと思う方も多いと思いますが、最初の一言が与える先入観という影響がとても大きいことは常に頭の中に入れておくべきです。 |