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CHa-Ki 的思考回路
2009年3月14日 : シューマン(Robert Alexander Schumann) の トロイメライ
マルチカメラ撮影講座(2009年2〜3月、全3回)で収録したシューマンのトロイメライです。
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トロイメライは、全13曲の小曲からなるシューマン《子供の情景 作品15》の7番目の曲。

ロベルト・アレクサンダー・シューマン(Robert Alexander Schumann)は、1810年ドイツ・ザクセン王国のツヴィッカウに生まれた作曲家、音楽評論家。ショパンの才能をいち早く見出したことでも有名。
また、シューマンを敬愛するブラームスと同居していたことも。
ドイツ音楽の地位向上と過去のドイツ音楽の名作の再評価に貢献した人でもあります。
 
トロイメライはドイツ語のトラウム(夢)から作られた造語。
この曲の収録されている「子供の情景」という曲集は、後に妻になる(名ピアニスト)クララに贈った曲集。
シューマンは後年この曲集について
「年とった人の回想であり、年とった人のためのもの」
と書いているように、子供の頃を思い出し・・・という意味合いがあります。

それだけに解釈の仕方が難しく、私は多くの演奏家のトロイメライを聞いてみましたが、全く違った解釈をしているようです。
エンディング前の低いソから2オクターブ高いラまで7つの音符の和音(左手はソからオクターブ上のシまで、右手はファからオクターブ上のラまで。女性では絶対に届かないという指使い)も楽譜によってpp(ピアニシモ)やf(フォルテ)まで解釈もさまざま。

その届かない指を(クララが)どうするかシューマンは楽しんでいたのかもしれません。
簡単な楽譜だからこそ難しい・・・

演奏の長さは一般的には2分30秒くらいの曲ですが、私は3分をターゲットにしました(実際には5秒オーバー)。

ゆったりゆっくり弾きながら「夢」というより「子供の1日」みたいな「朝起きて・・・遊びまくって・・・眠りにつく」イメージで弾いたつもり(本人だけ)です。
シューマンが好んだ第一指の交差(右の親指が低い音、左の親指が高い音を弾く。曲中に8回登場します)もスタインウエイのロゴの下の反射を見るとわかると思います。
 
シューマンを描いた、ある映画ではシューマンは死の直前にこのトロイメライを妻のクララの前で弾いて「この新曲を作ったんだ、この曲を君に捧げる」と言いながらこの世を去ります。

3分足らず、楽譜ではたった1枚で終わってしまうものでも突き詰めていくと多くのものが見えてくるかもしれません。
ただ、正解も無ければ間違いもない。
このトロイメライはアレンジではないのに、楽譜通りに弾かなくても良い、数少ない曲のひとつなのかもしれません。

(言い訳)ちなみに私の弾いている表情ですが、感情を込めているわけではなく、目を閉じて音を聞き、苦しいくらいにPPを丁寧に弾いているという状態です。
ピアノの先生に良く「呼吸してください!」って言われます(笑)。
感情を込めるにはウデが無さ過ぎ!。
それを講義の題材にするという「ふてぶてしさ」も時には必要なことなのかもしれません。
 
※スタート画面のスタインウエイロゴと薔薇の写真は講師をも謝らせる「鬼の山田ディレクター」による撮影です。
ご注意。最新版のフラッシュがインストールされていないと見られません。従ってフラッシュ大嫌いでインストールしていないCHaは自分の動画を見られなくなってしまいました。フラッシュ最新版が出るまでは見れたのにね。
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