1.視聴者の分析〜テーマ point 見る側に立って考える
- 誰に対して(ターゲットの決定)
- 何を訴えたい・伝えたいのか(メインテーマ)
- 視聴者が欲しがっているものは何か(需要と供給)
- 時勢は?テーマはタイムリー?(社会・時代の流れ)
2.構成 point 全体の流れをつかむ
- 訴える項目をピックアップ(関連する項目を全て)
- テーマに関連のある事項をくまなく調査(関係無いと思われる事項も。自分だけの考えを押し付けない)
- 項目毎にまとめて取捨選択を行う(視聴者の立場になって)
- 構成(順序)を決める(ストーリーを作る)
一般的構成法
●起承転結
起:主題の糸口=プロローグ(導入)=フック(引き付け)
「京の五条の糸屋の娘」 「雪やこんこ、あられやこんこ」
承:主題について詳しく述べる
「姉は17、妹は15」 「降っても降っても、まだ降りやまぬ」
転:視点を変えて主題を展開する
「諸国諸大名、弓矢で殺し」 「犬は喜び、庭かけまわり」
結:結論を導き、まとめる
「糸屋の娘は目で殺す」 「ネコはこたつで、丸くなる」
※4コマ漫画の基本。特別な理由が無い場合、映像の世界ではあまり使われない。
●三段構え(三段構成で組み立てる方法)
序論・まくら(前置き)
友達と怖いもの談義をして・・・
「俺は世の中に恐いものなど無い!ただ一つ、饅頭を除いて・・・」
本論・さわり(聞かせどころ)
友達が意地悪で饅頭をたくさん持ってくる
「饅頭じゃねェか!恐いよ!恐いよ!」
障子の陰で美味しそうに食べる。友達はニンマリ。
結論・おち(結末)
障子を開けて友達に
「今度は熱いお茶が恐い。」
参照:究極の3カット構成
●結論先だし(重点先行)
ビジネス文書の基本的な形。
番組においても導入(フック)で結論を軽く流す方法をとることがある。
但し、後に興味を引く余韻を残す導入にしなければならない。(疑問形・予告形)
「・・・今、変わろうとしている」
「・・・で良いのでしょうか?」
3.テーマの導き方 point 文章の書き方に学ぶ
- 論理的順序法
- 因果的順序法
- 現在の状況から過去の原因を分析したり、将来を予測する。
- 問題解決順序法
- 問題を解決するため、まず状況を分析し、仮説をたて、検証し、結論を導く。
- 三段論法
- 大前提・小前提・結論の3つからなる展開。普遍的事項から出発し、論理を展開。「人間には良心がある」「悪人も人間だ」「だから悪人にも良心がある」
- 帰納的順序法
- 一つ一つの具体的な事柄から、一般的な原理・法則を導きだす。
- 時間的・空間的順序法
- 時間的順序法
- 空間的順序法
- 地理や組織などの説明では、「北から南」「上から下」など空間的順序に沿って説明。
4.表現方法
基本…読めば簡単に理解できる言葉でも耳で聞くと大変解りづらい。
従って、できるだけ平易な言葉を使って、誤認されないよう注意する。
- 主語と述語(文章の長さ)
- 「この法律は1972年の海上における衝突の予防のための国際規則・・・船舶の遵守すべき航法、表示すべき灯火及び形象物ならびに行うべき信号を・・・海上における船舶の衝突を予防し、もって船舶交通の安全をはかることを目的とする」
- 主語・述語のつながりは、はっきりと
- 主語と述語が離れるとわかりにくい
- 文章は、短くしたほうがわかりやすい場合が多い。
- 修飾語の使い方
- 「わかりやすくデモンストレータの動きを分析した」
- 「デモンストレータの動きをわかりやすく分析した」
- 形容詞の使い方には注意。
- 修飾語と被修飾語が離れているとわかりにくい
- 助詞・接続助詞の使い方
- 「吾輩は、猫である」 ・・・イコールの関係
- 「あなたが、歩んだ道」 ・・・行為や動作
- 接続助詞 「〜したが〜だが〜」を多用しない。(免許試験を思い出して)
- 専門用語(外来語)の取り扱い
- 「非磁性伝導体金属」 → 「磁石につかない電気を良く通す金属」
- 「スキル」 → 「能力」
- できる限り日本語を使う。小学生でも理解できるように。
- 同音異義語
- 「潜水艦が先行した」「貴社の考え」
- 「潜水艦が潜航した」「記者の考え」
- ほとんどの場合、つながり的に理解はできると思われるが、とんでもない解釈をされる危険性もある
- 発音とアクセント
- 台本とは少し離れるが、台詞・ナレーションの発音・アクセントにも注意。
- 全体の流れ、他
- 全体的な流れ(リズム)と長さ
- 基本的には短くわかりやすく
- BGM・SEの効果的な活用
- 番組のリズム、テンポ、間など
- 視聴者(対象者)のレベルに合っているか。
- 番組全体を通して一貫した文体か
- 「間」の取り方
- たたみかけるようなナレーションやつまづくような間の取り方に注意
- 画面に見えているものの説明はしない。(特に修飾語に注意)
- 「きれいな花がたくさん咲いています」はNG。きれいか、そうで無いかは視聴者が決めること。「ここにはたくさんの花が咲いています」が正解。
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