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三脚使用禁止令                            2000年更新
(とは言っても三脚を使うなということではないので・・・為念)
どの本や雑誌を見ても「三脚を使ってブレの無い映像を撮影すべし」と書いてあります。

はたして本当にそうなのでしょうか?

厳冬期、とんでもない吹雪の中の撮影や激しいお祭りの撮影などではかえってカメラブレが臨場感を増し、迫力のある映像になっていることもあります。

実は、手ブレがないのが良い(プロっぽい)映像と考えてか、何が何でも三脚で撮影するアマチュアの方が多いことも事実です。
上達の過程としてとても良いことだと思いますが、恐らく、三脚に据えることを第一義に考えている方はこれまで相当量の撮影チャンスを逃がしているのではないかと思います。
 
三脚のメリットは皆さんご存知でしょうから、デメリットを。
  1. 三脚に据えることにより、様々なアングルを撮ることが二の次になる。即ち、「チョット移動」も面倒なのでしなくなる。
  2. 1箇所からたくさんのカットを撮るようになり、変化のない安易な撮影になる。
  3. 水平を取ったり何だりで、時間がかかる。
  4. 重い、疲れる・・・。移動が面倒。最も大切なフットワークがおろそかになる。

では、三脚を使わずにブレを目立たなくする方法を考えましょう。
  1. 最近では光学式、電子式の手ブレ防止システム(光学式は放送用でも使われています)がかなり効果を上げています。
  2. 手近な三脚代わり(テーブル、手すり、岩、木・・・)を見つける目を養うこと。
  3. 1脚やビーンズバッグ(正しくはBean-bag。ズは入らない。英語のお手玉の意)、手近な三脚代わりを活用する。
  4. 動きをつける。
というような方法が考えられます。が、ここで、最も大切なことは、4の動きをつけるということ。
これは、案外忘れがち。動きをつけるというのは、
    上下左右にカメラを動かす(トラックショット)ことにより、画面に変化をもたせる。
  1. トラックショットにより、躍動感あふれるダイナミックな画になる。
  2. 放送用カメラでは軽くとも8Kg以上あるので、クレーンやステディカムを使わない限り難しいショットがいとも簡単に撮影できる。

私は、メーカが一生懸命小さくしてくれたカメラのメリットを最大限に生かすことが家庭用ビデオの面白さではないかと考えています。
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